2014年06月20日

カタクチイワシ Engraulis japonicus

Engraulis japonicus

カタクチイワシというとちょうど2年前の夏、中高の同級生で今はごく近所に住んでいる友人に連れられて手漕ぎボートの釣りに行き、調理がちょっと憂鬱なほど沢山釣れたのを思い出す。その時も絵を描いた。ボートの上から海面までの距離はとても近くて、口を大きく開いたまま体をくねらせて海面直下を走り回る姿がよく見えた。えらぶたを開いたその隙き間から、櫛の歯状になっているえらまでもがはっきりと見えていたように記憶している。

さかのぼれば父との釣り、忠岡港で灯りに照らされた夜の海面で渦巻く無数の青黒い背中。タチウオがかれらに襲いかかってキラリと刀身を光らせるのが見えて、タチウオ狙いで海に浮かべている電気ウキをドキドキしながら眺めていた。あるいは、岸和田沖に浮かぶ一文字防波堤でのサビキ釣り。黄金色のアジに混ざって白黒ツートンカラーの細い魚体がピチピチ跳ねながら上がってきた。

煮干しや田作りのイメージが強くて、ついつい5〜6センチの小魚だと思ってしまうけど、釣れるカタクチイワシたちはもっと大きくて、しなやかな筋肉を意外なほどしっかりと身に纏っている。握ると手の中でブルブル震える感触が逞しくて愛おしい。か弱く見えてもしっかり生きてるな、と思う。そしておいしい。小さくて数釣れるから正直なところ調理はやっぱり面倒臭いけど、透明感のある身を開いて並べる作業はその後の恩恵を思うとそれなりにワクワクする。


 
posted by uonofu at 18:00| Comment(2) | 魚の譜
この記事へのコメント
GW明けに行った伊勢志摩の大王崎灯台下に干物やさんがありました。
そこで買った一夜干しのカタクチイワシが美味しかったこと、美味しかったこと。
もし伊勢へ行く機会がおありでしたらぜひお立寄り下さい。
Posted by aloha at 2014年06月20日 22:17
alohaさん、開かずに丸のまま干すんですね。おいしそうですね!!
Posted by uonofu at 2014年06月21日 00:00
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