2015年01月09日

スゴモロコ Squalidus chankaensis biwae

Squalidus chankaensis biwae
生息域および形態から「コウライモロコ Squalidus chankaensis tsuchigae」であると見ることが可能な個体もいたけれど、ここではコウライモロコを別亜種として成立させない考え方に従い、スゴモロコとする。

岡山の妻の実家に帰省すると、目の前を流れる三面護岸の小さな川へ魚を見に行くのが恒例になっている。

水草の合間を行き交う小さな影の正体を知りたくて、川に身を乗り出すようにして岳父の大きなタモ網をのろのろと振るっていたのがちょうど一年前のお正月。バラタナゴとヤリタナゴのあまりの美しさに深々と溜め息を吐いた。以来、お盆の帰省ではホームセンターで装備を整えて昼夜魚をすくっては撮影して楽しんだし、秋の短い帰省でもヤリタナゴの見事な婚姻色を水面越しにしっかりと目に焼き付けた。

そして今回、満を持してタナゴ釣りに挑戦すべく、竿と仕掛けを整えて意気揚々と岡山入り。夜の便だったのでその日は流石に大人しく寝たのだけれど、翌朝は二度寝三度寝のまどろみの中でタナゴを釣る夢を何パターンも見て、我ながら何たる童心と可笑しかった。
ところがそこまで心待ちにしていたタナゴたちとの再会は叶わなかった。秋まであんなにいたはずなのに、いくら目を凝らしてもタナゴの影はどこにも見えなかった。

代わって今回主役になってくれたのは、このスゴモロコたち。岳父が近所の釣り具屋さんで買ってきてくれた赤虫に、終始小気味良く食いついてくれた。わずか6〜7センチの体には赤虫でも大きすぎて、なかなか釣り針にまで辿り着いてくれない。何度もアワセを空振りしたけど、それでも臆せず突っついてくるから、ウキがピョコピョコと水面に波紋を作る様が楽しかった。
撮影用のプラケースに入れてじっくり眺めると、透き通った体に鱗がまぶしく輝いて惚れ惚れするほど美しい。顔も泳ぎ姿も、鱗に入る疎らな斑点も可愛らしくて、その魅力は決してタナゴたちにも劣らない。いつか日本の淡水魚の水槽を作るなら、この愛らしいスゴモロコたちを主役にして楽しみたいと思う。


 
posted by uonofu at 18:00| Comment(0) | 魚の譜
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