2015年07月10日

ヒラスズキ Lateolabrax latus

Lateolabrax latus

20年ほど前の話だけれど、「いい魚を買うなら絶対にデパ地下」というのが母の持論で、中でもお気に入りは梅田の阪神百貨店だった。当時、阪神といえば天井は低いしフロアも何となく薄暗い印象で、百貨店としては超一流ではないように思えたけれど、地下の生鮮食品コーナーの魚はとにかく他の百貨店を凌駕しているということだった。

そのすり込みのおかげもあって、百貨店というのは魚に関して街のスーパーよりワンランク上だと思っている。スーパーではなかなか見かけない種類やサイズの魚が並んでいることが多いし、氷を敷き詰めた台の上に華やかに魚が並べられている見た目もとてもいい。尾頭付きの大きな黒むつ、12,960円、なんていうのはやはりスーパーでは見られない。

凄い、と思ったのは新宿伊勢丹。魚勢という魚屋さんが入っているのだけれど、切り身のコーナーにあんなに心惹かれたのは初めてだった。すのこの上に見事なサイズの切り身が整然と並べてある。そして唸らされたのはスズキの隣にヒラスズキを区別して並べるというこだわり。確かに別の魚だし、マサバとゴマサバを区別するのと同じだと思えば唸るほどでもないのかもしれないけれど、ヒラスズキにそんなに知名度があるとも思えない。それを当たり前のようにスマートに別のものとして客に選ばせるというのは、店のこだわりを示すとともに客の水準を高く見ていることの表れでもある。新宿伊勢丹の一流百貨店としての矜持を見た気がした。


 
posted by uonofu at 18:00| Comment(1) | 魚の譜
この記事へのコメント
伊勢丹新宿の鮮魚売場は魚勢では無いですよ。
Posted by at 2015年07月10日 22:34
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