2016年02月26日

カネヒラ Acheilognathus rhombeus

Acheilognathus_rhombeus

カネヒラという魚のこの優美さはどうしたことであろうか。昨年の夏の夕方、帰省のたびに小魚たちとたわむれる妻の実家脇の三面護岸の小川で、初めてこの魚を手にした。せいぜい6センチ程度の個体で婚姻色はまだうっすらだったけれど、夏のたそがれ時の熱っぽく陰影を孕んだ陽の光はこの手の艶やかな色に深みを及ぼすにはもっとも適したものらしい。ケースの中で左に右に身を翻す姿にひきこまれるようにして、夢中で写真を撮った。

この年は小魚が豊かで、サシを餌にしたタナゴ針の釣りは大いに振るったけれど、このカネヒラは凄艶と言ってよいほどで他に及ぶものがなかった。昼間見た婚姻色のオイカワ、これもまた比類がないと思わされる美しさだったけれど、そのオイカワの振袖姿がいささか健康的に見えすぎるほどの、カネヒラの危うい美しさだった。


 
posted by uonofu at 18:00| Comment(0) | 魚の譜
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