2016年05月13日

ヒメジの幼魚たち Juvenile goatfish

Juvenile goatfish
(左上)インドヒメジ Parupeneus barberinoides (右上)ホウライヒメジ P. ciliatus
(左下)コバンヒメジ P. indicus (右下)オジサン P. multifasciatus


いま、家の前の浜でシュノーケリングをすると、5センチほどの小さなアイゴやこのヒメジの仲間たちが群れをなして泳いでいる。アイゴの群れは壮観。おそらく何百尾という数の魚たちが、海草の茂みの中へ次々と降りてゆくと、平たい体をクリスマスのオーナメントのようにキラキラさせながらひとしきり藻を食べる。ゆっくりと近づくと群れはまたふわりと舞い上がって、ざあっと音を立てそうな勢いでいっせいに泳いで、また少し離れた海草の茂みに降りてゆく。

ヒメジの仲間は大きな群れは作らずに、せいぜい10尾程度の小さなまとまりで行動している。水の中でかれらに出会っての発見は、その群れが複数の魚種からなる混成群だということ。図鑑で見覚えのある特徴的な色彩の小さなヒメジたちが連れ立って泳いでいる。そこにアイゴの仲間が加わっていることも多い。さっきの大きな群れからはぐれた個体なのか、成長段階で行動様式が異なるのか、それとも大きな群れを作っているのとは別の種なのか。

インドヒメジ(左上)の見た目が好きで、アクアパーク品川(旧エプソン)で小さな個体が岩の上に陣取る姿を水槽に張り付いて眺めたものだけれど、その同じ色彩に海の中で出会うと「あ、ほんとにいるんだ」と思う。いくら図鑑や水族館で魚を見知ってはいても海は未知の世界、足を踏み入れれば知らない魚ばかり…と、頭のどこかで思い込んでいる。実際その通りな側面もあるのだけれど、でもシュノーケリングで魚を見たときの感動はまずは「あ、ほんとにいるんだ」だった。自分の知識が、自然の中で確かめられたときの充足感。子どものころ、CDで聞いていた虫の鳴き声を、父に連れていってもらった夜の山で実際に聞き分けたときの興奮を思い出した。


 
posted by uonofu at 18:00| Comment(0) | 魚の譜
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