2017年08月18日

シロブチハタ Epinephelus maculatus

Epinephelus_maculatus.jpg

家の前はアマモの類が生い繁る遠浅の浜で、ところどころに元はサンゴだったのであろうひと抱えほどの岩が点在している。そんな岩に、このシロブチハタの幼魚が居ついている。もっとサンゴの密度が高いリーフで釣りをしていると「石ミーバイ」と呼ばれるカンモンハタの方が圧倒的に多いけれど、シロブチハタはどうやらそういうところよりも砂地に海草が生えているような環境の方を好むらしい。

シュノーケリング中、岩陰にホバリングする姿を見つけると、僕は水中コンデジを構えてそっと近づく。相手はもちろん疾うに僕の存在に気づいていて、四肢ならぬ四鰭?をゆったりと波打たせながら油断なくこちらへの視線を外さない。もう少し近くで撮りたい!逃げるなよ、と念じながらジリジリ近づくのだけれど、いつも満足には程遠い距離でハタの「これ以上近寄ってきたら一目散に逃げる」のラインを侵してしまい、結局は一枚も写真を撮れぬまま岩穴に姿を見失ってしまう。

そうやって水中で、同じ目線で、生身の(に近い)一個の生き物同士としてやりとりした魚には特別な親近感が湧く。だから釣りでシロブチハタに出会うと、他の魚のときとは一味違う、親しみいっぱいの「なんだお前かあ」が心の中で漏れる。岩陰でいつものようにホバリングしている頭上をルアーが通り過ぎたんだろうな、きっといつも身を翻して岩穴へ逃げ込むあの素早さでルアーに飛びついんだろう、そしてあの大ぶりなひれをいっぱいに開いて抵抗したんだろうな。そんな姿を思い浮かべながら、幼魚らしく少しずんぐりとしたシルエットに見惚れてしまう。


 
posted by uonofu at 18:00| Comment(0) | 魚の譜
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