2013年03月15日

タイセイヨウサバ Scomber scombrus

Scomber scombrus


文化干し的な加工品になっているサバのおそらくほとんどが、輸入されたタイセイヨウサバだ。日本のサバにはマサバとゴマサバの2種がいるけど、いずれも背中の模様が迷路的に入り組んだり、枝分かれしているものが多い。それに比べてタイセイヨウサバの模様はシンプルで、あまり枝分かれなどしない「く」の字が幾分規則的に並んでいる。その違いを知ってから、スーパーでサバの模様を見るのが楽しくなった。

タイセイヨウサバの加工品は大抵頭を落とされた状態で売られているので、彼らの顔を見る機会はあまりないけど、写真を見るとちゃんと「外人さん」の顔をしているのが面白い。目と口の距離が少し長くて、特に大きな個体になるほど顎の骨格が立派になる。比べてみると、見慣れた日本のサバの大きな目と細い顎が、ディフォルメされた「アニメ顔」のようにも思える。

身に脂が多い。だからタイセイヨウサバの文化干しは、遠洋からはるばる冷凍で運ばれてきたせいもあってか味に繊細さはないけど、ガツーンとしたおいしさでごはんがすすむ。学生の一時期、これでごはんをたくさん食べるのが好きだった。だから真夜中の課題疲れの息抜きに近所の24時間営業の西友に行くと、文化干しが幾つ売れ残っているかを、買う気がなくとも日課や儀式のようにいつもチェックしていた。ガランと誰もいない魚売り場の白い蛍光灯に、青い文化干しはよく似合っていた。



posted by uonofu at 18:00| Comment(0) | 魚の譜
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